射出成形技術情報

技術情報ブログ概要

こんにちは。管理人のかずかずです。

今回は技術情報ブログの初投稿ということで、ウレタン樹脂における射出成形技術情報を

投稿したいと思います。射出成形の技術情報については現在ネット上でも多く見られますが

ポリウレタンなどの軟質樹脂の射出成形においては有益な情報は多くなく、私自身困った

事もありました。そこで今回ホームページを開設するにあたり、私たちが現場で得た知見

を発信し、より多くの皆様に訪問していただきたいとの思いから始動しました。

これから項目ごとに更新していく予定ですが日々の現場作業等での新たな気づきを蓄積

していく日記のような役割も果たす為、文章がおかしかったり分かりづらい部分もある

かもしれませんが、そこはご愛敬ということで、気軽に読んでもらえればと思います!

条件設定について

射出成形においては射出速度、射出圧力、樹脂温度、型温度など様々な設定項目があります。

それら各項目を微調整しながら良品条件へと導くわけですが、その過程では様々な不良現象

が立ちはだかります。そこでその不良に対する設定変更を施すわけですが、これらの諸条件

はお互いに影響を及ぼし合っている為、1つの不良を解消できても設定変更の影響で他の不良現象

が起こる可能性もあるのです。まさにトレードオフの様な状況で、これが現れるとなかなか厳しいな

ということになるのですが、その分腕の見せ所ということになるわけです。

そんな条件設定のうち今回は樹脂温度について書いていきたいと思います。

成形樹脂温度について

成形中の樹脂温度については、基本的にカタログに適正温度が記されているので、まずは

そのあたりからはじめるのがセオリーです。その状態でなにかしらの不良が出た場合、

その不良がどの項目が起因しているのかという判断の仕方は様々なケースがある為、

詳細は省きます(後々投稿してきたいと思います)が、経験上、成形温度が成形品の良否

に与える影響はかなり大きい様に思います。

基本的には成形温度は高めの方が材料の流動性が良くなり、素直に型内に流れる為製品の

見栄えは綺麗に出る傾向にあります。しかし、高くしすぎるとPL面(型の合わせ面)に

バリが出たり、冷却時間が長くなり生産性が落ちるなどのデメリットもあります。

(この辺りもトレードオフですね。)ポリウレタンの場合、比較的にバリが出やすい為

温度を上下してコントロールする事がよくあります。特に注意が必要なのが、バリが出た

状態で成形し続けてしまうとそれによって金型がヘタってしまい、成形条件ではどうにも

できなくなってしまうことです。その場合は金型を修正するしかなくなってしまうので、

余計な工数がかかりますし、型検を通った後に金型をイジるのはリスクも伴うので、極力

避けたいところです。その為にも良品を取りつつ、金型にも負荷が少ない条件を設定する

事が求められます。これらの事を踏まえると、成形温度は「不良が出ない範囲内で極力低くする」

という考え方で良いのではないかと思いますし、私自身条件出しの際は、低めからスタート

する様にしています。もちろん、低くしすぎるとそれはそれでデメリットがあります。

一例で言うと、流動性が低くなる為に型表面を材料が上手く流れずにシワ状の模様ができてしまう

不良が発生します。(湯ジワとかフローマークと言ったりします)ですので、条件出しの際には

全体のバランスを見ながら調整していく事が非常に大切になるわけです。

まとめ

この記事を書いていて思った事ですが、樹脂温度だけをとってもなかなか奥が深いなと。。。

書いている間にあれも書きたい、これも書きたいとポコポコと出てくるものです。それらを

一度に詰め込むと収拾がつかなくなりそうなので今回はこのあたりにして、これからはさらに

細かくテーマを分けて更新していこうと思います。

こうして日頃の経験として得たものを文字にして書き起こすのもいいものですね♪すっきりと

頭の中が整理されるような気がします。

これからも少しづつ発信して様々な情報を共有していきたいと思いますのでよろしくお願いいたします!

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