TPUにおける寸法精度について

こんにちは!皆様いかがお過ごしでしょうか。

つい先日を更新したばかりですが、ここ最近は比較的時間に

余裕があるので、ブログにも力を入れていきたいと思います!

現在、社内では成形機の入れ替えを予定しており、年内には

3台の成形機が新しくなります。

それらの3台は導入後25年近く経過しており、いたるところに

ガタがきている状況なので、残り数か月なんとか耐え抜いてくれと

願うばかりです。

入れ替えの様子等はまたブログでお知らせしたいと思います。

さて、今回は「TPUにおける寸法精度」について少し書きたいと思います。

世の中にある人工物にはまず間違いなく図面が存在します。

その図面の中には各箇所の寸法が記載されていて、そこには寸法公差という

設計値との差異の許容範囲が指定されています。この公差がなければ

なんの拘束もなくなってしまうので、究極を言えば図面と全く違うものが出来ても

なんの文句も言えなくなってしまうので、しっかりと思い描いた物を作るには

欠かせない値なのです。

この寸法公差は、特に重要な箇所については指定して設計値に付記されている場合と、

「指定のない箇所は○○規格の○○等級」のように既存の規格を用いる場合があります。

この規格として主に用いられるのが「JIS B 0405」という規格です。

下に表を記します。

寸法公差表(JIS-B-0405)

このように基準寸法の区分と、等級が明記されています。

当たり前ですが、基準寸法が長くなれば許容範囲が広がり、等級が粗くなれば

基準寸法が同じでも許容範囲は広がります。

この規格は主に金属の機械加工における寸法公差を記したもののようですが、

弊社で生産しているTPUの射出成形品においても多く用いられています。

機械加工で精密に仕上げられた製品と、TPUの射出成形品を同じ規格で測ら

れるのもなかなか厳しいものがありますが、そもそも国内にはゴムやTPUの

成形品に対する寸法公差の規格が存在していないようなのです。

しかし、ドイツの工業規格(VDI)にはゴムの成形品に対する寸法公差規格

があるようです。下に記しますので見てみましょう。

寸法公差表(ドイツ工業規格)

いかがでしょうか。JISの規格と比べるとかなり大きく定められていますね。

TPUをゴムの規格に乗せて良いのかという是非はありますが、「弾性体」という

特性を持つTPUは「プラスチック」の括りにおいては限りなくゴム寄りとも

言え、金属などに用いられるJIS B 0405よりもこちらの規格の方が適格なの

ではないかと思う事もあります。

特に、昨今、図面への忠実性の要求は年々高まってきており、使用可否に

関わらず、図面と照らし合わせ、少しでも公差外となると不合格という

事も増えてきました。

これも、人手不足、後継者不足を背景にした、人のカン、コツをいかに

排除し、「だれがやっても同じように作れる」という標準化を目指すという

時代の流れと捉えれば、これに必死に食らいついていくほかありません。

しかし、精度を求めれば自ずとコストもあがります。精度の高いものは

自然とできるわけではなく、そこには技術者たちの努力が詰め込まれて

います。設計者側もいたずらに精度を追い求めるだけでなく、機能性と

経済性のバランスのとれた設計をできればいいのかなと思う今日この頃

なのです。

少し長くなりました。最後は少し愚痴っぽくもなりました。いけませんね。

それではまた近々。

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